東日本大震災 医療支援にいってきました

コラム No.115 2011年7月発行

 3月の東日本大震災から4カ月が経ちました。津波の被害に遭われた方、福島原発の放射能汚染などにより、今なお不自由な生活をされている方々に、心よりお見舞い申し上げます。また、ひまわり薬局各店において、救援募金にご協力いただき、誠にありがとうございます。

 4月16日から22日の期間、北海道民医連から医療チームとして、被災地へ医療支援活動に参加してきました。宮城県塩釜市にある坂総合病院などでは、震災直後から医師をはじめ多くの医療関係者が全国から集まり、塩釜市周辺の災害医療支援を継続的に行っています。震災から一カ月以上が経った塩釜地域は、津波に襲われた地域と、そうでない地域の復興のスピードに明らかに差があり、日常を取り戻した地域のすぐ隣に瓦礫の山が手付かずで残っているという、異様な景色が広がっていました。

 戸別訪問による被害状況の聞き取りや薬局支援を通して、現地の生の声をたくさん聞くことができました。親族の家がほとんど津波に流されたという人。夫を津波で亡くしたけど、前を向いていくしかない、と気丈にふるまう女性。自宅を修復したいが、自治体からの見舞金もどれくらい当てに出来るのかわからないという不安の声も。避難生活が長くなるにつれての、疲れや不眠、余震への不安を訴える声を多く聞き、血圧も高い方が多い印象でした。

 実際に被災地に行ってみて、家族、自宅、職場、生活の全てをいっぺんに失うという津波災害の残酷さは、想像以上でした。その中で、元の生活を取り戻そうと被災地の方々は大変な思いをされながら頑張っています。今後の復興に向けて、医療ばかりではなく様々な形で、継続的に支援して行くことが求められています。これからも日本中で被災地を応援して行きましょう。
伏古ひまわり薬局 薬剤師 山口章江