防災について

コラム No.119 2012年3月発行

 3月11日で東日本大震災から一年がたちます。自然の驚異を目の当たりにし、大変な衝撃を受けました。あらためて、東日本大震災により被災された皆様へお見舞い申し上げますと共に、犠牲となられました方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
 東日本大震災以降、防災に対する意識が高まっていますが、皆さんのご家庭では、どのような災害対策をされていますか?
 防災対策として一番先に思いつくのは、避難する際に持ち出す非常用袋の準備や、家具が地震で倒れないように固定する事ですが、防災グッズもさまざま販売されていて選択に悩む事と思います。
 絆創膏、包帯、軍手、懐中電灯などは当然必要ですが、その中で携帯ラジオが注目されています。災害時に停電するとテレビは見られませんし、電話や交通網が麻痺(まひ)した時でも携帯ラジオがあれば情報を得るこ とができます。震災以降は、パソコンや一部の携帯電話のインターネット経由でラジオが聞けるようになって活用の幅が広がりました。また、ラジオはテレビと違って画面を見なくて済むため、耳で聞きながら他の作業ができることが利点です。携帯ラジオは非常用だけでなく、日ごろのお出かけの際にも持っているといざという時に便利です。
また、災害時には、日ごろの訓練や知識も役に立ちます。防災訓練は、地域、町内会や自治体で行われていますので、積極的に参加されることをお奨めします。地域の訓練では、避難場所や避難経路の確認、救急処置の方法、AED の使い方など、防災の知識や心構えを身につける事ができますし、こういった催し物に参加して地域の方々の顔が分かるようになることも防災面で大変重要です。
 防災は、できるところから始める事と、思い立った日から始める事が大事ではないでしょうか。

薬剤師 はちや 正洋