薬の名前やシートのデザインが変わるのはなぜ?
コラム No.134 2014年9月発行
薬の中身は同じなのに、薬の名前やシートのデザインが変わることがあります。
いくつかの理由がありますが、主な理由を紹介します。
薬の名前が変わる理由のひとつは、名称が似ていることによる医療事故を防ぐ対策としてジェネリック医薬品を「成分名」へ統一するという通達を厚生労働省が出したことがあげられます。
厚生労働省の通達が出る以前に承認を受けていたジェネリック医薬品の多くは、先発品(開発元)の名前に似せたり、自社メーカー名の一部をもりこむといった薬品名にしていました。
これらのジェネリック医薬品が今までの商品名をやめて「成分名」+「含有量」+「メーカー名」への変更が徐々に進められています。
印刷が変わる理由のひとつとして、薬のシート毎にバーコードを印刷することが義務化されたことがあげられます。
このバーコードについても医療事故を防ぐための対策として行われています。
シートのバーコードを機械で読み取ることで、調剤が正しく行われたかを確かめることができるようになります。
このバーコードは背景が銀色のままだと機械が読み込めないため、シートの裏面全体を白くしたり、バーコードの部分だけ白くするといった変更が多く見受けられます。
最近多いシート変更や名称変更の理由を紹介いたしましたが、ひまわり薬局では、お薬を安心して飲んでいただくために、変更時には必ず患者さんにお伝えするようにしています。
(薬剤師 蜂谷 正洋)