発酵食品の力
コラム No.143 2016年5月発行
発酵食品とは、菌や酵母などの微生物の働きを利用し食品の味や成分を変化させたものです。発酵させることにより、元の食品の栄養成分などが増し、風味が豊かになるだけでなく、保存性も高まります。
食品が発酵するとにおいや形状が変化しますが、腐敗菌とは異なるものなので、腐っているわけではありません。発酵食品を作る微生物の中に乳酸菌があります。乳酸菌には、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑える働きがあり、腸内環境を整えてくれます。それによって、便通がよくなる、コレステロール値が下がる、免疫力が高まるともいわれています。
乳酸菌を含む代表的な食品はヨーグルトやチーズ、ぬか漬け、キムチなどです。これらに豊富に含まれるビタミンB群は新陳代謝を促し、体内の老廃物や余分な水分を排出させる効果があるといわれています。
栄養もとれ、様々な風味が楽しめる発酵食品ですが、塩分が多く含まれているものもあります。摂り過ぎには注意してバランスよく摂取しましょう。
菊水ひまわり薬局(山内 詩織)