コエンザイムQ10
コラム No.80 2005年発行
薬局などでよくみかけるサプリメント『コエンザイムQ10』。美肌効果があるとも言われ、最近ではこれを含んでいる化粧品まで販売されるようになりましたが、実際、どのようなものなのでしょうか。
コエンザイムQ10は、牛乳、いわし、さば、ぶりなどの魚類、ほうれん草、ブロッコリー、ピーナッツなどの食品に比較的多く含まれています。体内でも合成されますが、合成にはタウリン、メチオニン、チロシン、ビタミンC、B2、B6、B12、葉酸、ナイアシン、セレン等が必要で、その生産力も年齢があがるほど減少するといわれています。
生体内では特に心臓、肝臓、腎臓、すい臓などに多く分布し、細胞内で糖を燃焼させてエネルギーを作り出すのに必要とされています。心臓でコエンザイム Q10が欠乏すると心臓の働きが低下して息切れや動悸等の症状が発現することがわかり、1974年にうっ血性心不全症状を改善する医療用医薬品(一般名「ユビデカレノン」1日量30mg)として発売されました。
今、『コエンザイムQ10』は老化の予防、免疫力の増加、美肌効果が期待され、サプリメントとして販売されるようになりました。この効果は細胞や血液中での抗酸化作用によるものと考えられていますが、その確かな証拠は示されてはいません。利用してみたいと思う方は、過度な効果は期待せず健康維持の補助程度として考えてはいかがでしょうか。
薬剤師 郡 えり子
コエンザイムQ10は、牛乳、いわし、さば、ぶりなどの魚類、ほうれん草、ブロッコリー、ピーナッツなどの食品に比較的多く含まれています。体内でも合成されますが、合成にはタウリン、メチオニン、チロシン、ビタミンC、B2、B6、B12、葉酸、ナイアシン、セレン等が必要で、その生産力も年齢があがるほど減少するといわれています。
生体内では特に心臓、肝臓、腎臓、すい臓などに多く分布し、細胞内で糖を燃焼させてエネルギーを作り出すのに必要とされています。心臓でコエンザイム Q10が欠乏すると心臓の働きが低下して息切れや動悸等の症状が発現することがわかり、1974年にうっ血性心不全症状を改善する医療用医薬品(一般名「ユビデカレノン」1日量30mg)として発売されました。
今、『コエンザイムQ10』は老化の予防、免疫力の増加、美肌効果が期待され、サプリメントとして販売されるようになりました。この効果は細胞や血液中での抗酸化作用によるものと考えられていますが、その確かな証拠は示されてはいません。利用してみたいと思う方は、過度な効果は期待せず健康維持の補助程度として考えてはいかがでしょうか。
薬剤師 郡 えり子