薬が多いことは危険なの?

特集 No.205 2026年7月発行

週刊誌やテレビでたまに特集されていますが、“服用するお薬が6種類以上になるとよくない”、という話をきいたことがあるでしょうか?

6種類以上で薬による様々な問題が起こる、転倒が増えるということが、いくつかの研究で示されています。

ただ、単純に6種類以上服用すること=よくないこと・危険なこと、とは言い切れません。


高齢になると、抱えている病気が増え、複数の医療機関にかかることが多くなります。

それぞれの医療機関で薬が処方されるため、薬の数は増えます。薬の数が増えると、単純に起こりうる薬の副作用が多くなるというだけではなく、薬と薬の相性によって副作用が起こりやすくなる場合があります。

それらが薬による副作用ではなく新たな疾患とみなされて、その症状を治療する薬が処方され、どんどん薬が増えてしまうということもあります。

薬の副作用、思い当たる症状はありませんか?

「便秘、下痢、吐き気、腹痛、ふらつき、頻尿、むくみ、眠気、物忘れ……」


また、薬が多いと服用するタイミングも増えます。

1日3回、4回、5回となると、指示通りに飲めないことが増え、治療がうまくいかない場合があります。タイミングを間違え効果が出づらくなる、飲み忘れて特定のタイミングの薬だけがたくさん余っていくなどです。

思い当たることはありませんか?

「1日3回だが昼の薬が飲めない、朝起きたときの薬が飲めない、 1日2食なのに1日3回で処方されている、お酒を飲むと夜の薬を忘れる、間違えて朝の薬を夜に飲んでしまった……」


薬が多いために、副作用などのよくない症状が起こることや、飲み忘れて治療がうまくいかないことは問題となります。

薬を減らすことは解決策となりますが、どうやって薬を減らしたらよいのでしょう。


主な原因の一例

主な原因の一例

STEP 1

お薬手帳を持ち歩きましょう
お薬手帳を持ち歩き、すべての薬を医師・薬剤師に教えてください。
気になることをチェックする第一歩になります。


STEP 2

気になる症状やお薬が多いことによる困りごとがある場合は、医師・薬剤師に相談しましょう。

腹痛を予防する生活習慣

腹痛を予防する生活習慣

まずはかかりつけの薬剤師に相談することをおすすめします。

主治医が複数いる場合は、どの先生に先に話をすべきか一緒に考えましょう。


以前はたくさんの主治医から薬が処方されていたけれど、現在は一人の主治医に診てもらっている方は、処方されているお薬がどうして出ているのかを整理し、現在は症状が治まっている薬やなぜ飲んでいるのか不明な薬は主治医に見直してもらいましょう。

どの場合でも必要に応じて、薬剤師から医師へお手紙を書いて、困りごとを伝えることができます。


  • お薬を減らしたいと思っている方へ。
    6種類以上が悪いと思い、自分の判断で中止や調節をしないようにしましょう。6種類以上であっても、現在の治療としてふさわしく、副作用がコントロールできている場合も多くあるのです。まずは医師や薬剤師などの専門家に相談して、一緒に考えていきましょう。
  • お薬が多くて気になることがあっても減らしたくないと思っている方へ。
    お薬を減らそうとすることは、治療をやめることではありません。現在の体に合った内容に見直して、よりよい治療ができるようにする第一歩です。お薬が多いことで不安を感じたら、まずはお気軽に薬局でご相談ください。「お薬の整理整頓」、薬剤師がお手伝いします!

(薬剤師 澤谷 真希)

※記載された情報は発行日時点の情報です。
ご覧になった時点と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。