まだ大丈夫と思っていませんか!? -緑内障にご注意を-
特集 No.108 2010年発行
緑内障は、眼圧等によって視神経が傷害され、じわじわと視野が狭くなり、進行すると視力も失う病気です。年齢でみると、40歳ぐらいから急増すると言われています。 以前は眼圧が正常より高いために、視神経が傷害され視野が狭くなる、とされていましたが、最近では『眼圧が正常であっても緑内障になることがある』ということがわかってきました。それは正常眼圧緑内障(NTG)と呼ばれ日本人の緑内障の約7割を占めていると言われています。 なぜ眼圧が高くないのに視神経に傷害をきたすのかは明らかではありませんが、視神経の強さに個人差があり、目が正常に機能するための眼圧が人によって違うためではないかとも言われています。 | |||||||||||||
| |||||||||||||
| |||||||||||||
| |||||||||||||
|
目薬は『1回1滴で』と言われましたが、本当に1滴で効果があるのですか?
目薬は『1回1滴で』と言われましたが、本当に1滴で効果があるのですか?
通常ヒトの目には約7μlの涙液があります。そして目の中(結膜嚢)に保持できる液量は20~30μlと言われていますので、1滴(約50μl)以上さしても保持出来ない分はあふれて無駄になるか、または涙嚢から全身に広がり副作用の原因となってしまいます。つまり、2滴以上さして副作用が強くでることはあっても、より効果を発揮することはありません。(医師より1回2滴以上の指示があった場合にはこの限りではありません。)
また、回数についても1日1回で使用される目薬を1日2回で使用したところ、眼圧を下げる効果が弱くなったという試験結果がでているものもありますので、目薬は医師の指示を守って使いましょう。
(薬剤師 郡 えり子)