禁煙外来

特集 No.123 2012年5月発行

禁煙外来とは、禁煙指導を受けられる専門外来の事です。2006年より、一定の基準を満たした施設で基準を満たす患者に対して禁煙治療が保険適応になりました。保険適応で禁煙治療を行えるのは一年に1回。初診を含めて計5回の受診が必要で、期間は3ヶ月間です。

禁煙治療基準
  1. 1.タバコ依存症のテストにおいて、点数が5点以上でニコチン依存症と診断された方
  2. 2.ブリンクマン指数(一日の喫煙本数× 喫煙年数)が200以上の方
  3. 3.直ちに禁煙する事を希望されている方
  4. 4.「禁煙治療のための標準手順書」にそった禁煙治療について説明をうけ、当該治療を受ける事を文書により同意されている方
※ 禁煙外来を行っているかは、直接医療機関へお問合せください。


禁煙のお薬

●バレニクリンチャンピックス®)
・ニコチンを含まず脳の中に直接作用し、喫煙時の満足感を下げると共に禁煙に伴う離脱症状を抑えます。禁煙の開始前から服用し、徐々に増量していきます。
副作用として、吐き気、不眠、めまい、突発性睡眠(突然の急激な眠気)などがあります。特に服用期間中は車の運転は原則禁止となりますので、医師とご相談下さい。

ニコチンパッチニコチネルTTS®)、ニコチンガム
・ニコチンを含んでいます。皮膚へ貼るパッチタイプと、ガムのタイプがあります。ニコチンを取り入れる事で、ニコチンへの欲求などのニコチン離脱症状を軽減し、禁煙を助けます。
副作用として、吐き気、不眠などがあります。パッチタイプではかぶれることがあります。

どの禁煙補助薬を使用するかは、日常生活、副作用も考え医師と相談しましょう。


禁煙外来でのサポート
禁煙に挑戦する方にとって最も強力なサポーターはご家族や友人です。禁煙中の人はニコチンの離脱症状により一時的にイライラしたり、元気がなくなることがあります。離脱症状が落ち着くにつれそのような症状もなくなっていきます。周りの方は声かけを行い、禁煙を成功させるために支えてあげましょう。

 

具体的には…
・少しでもタバコを吸わないでいられたら、とにかくほめる
・環境の整備。ライターや灰皿などを片付けてしまう
・禁煙グッズ(口をごまかせるガムや飴など)に目を向けさせる
・好きな事を勧めたり、外出などの気分転換をしてもらう
・タバコに手が伸びてしまいやすい宴会などの飲酒の機会を減らしてもらう

 

禁煙が難しいのは本人の意志が弱いだけではなく、「ニコチン依存」によるものが大きいです。
ニコチン依存は治療により完治することが出来ます。
禁煙に挑戦する方は、禁煙外来に通院し、個人にあったアドバイス、サポートを受け、禁煙補助薬による適切な治療などで、禁煙を成功させましょう。

 

ニコチン依存と離脱症状って何?

禁煙タバコをやめられない原因の一つにニコチン依存があります。
タバコを吸い始めると、脳にニコチンが作用し快感を生じさせる物質が放出されます。この作用によりタバコを吸うとすっきりし、またタバコが吸いたくなる。これがニコチン依存の状態です。
そして、この状態が切れると「イライラ」や「集中できない」などのニコチン切れの状態になり、タバコを吸いたくて仕方がない衝動が現れます。これが離脱症状(禁断症状)です。喫煙を続けるとこれらの作用の悪循環が起こり、禁煙しにくくなります。



(薬剤師 中山 春香)