便秘

特集 No.137 2015年3月発行

便秘に悩んでいる方は多いと思います。一般的に女性に多いと言われていますが、妊娠後、病後、環境の変化など、その原因は様々です。

今回は便秘の解消法、治療薬について紹介します。

便秘のタイプ

(1)機能性便秘

1. 弛緩性便秘   大腸の運動が低下

 腸のぜん動運動が悪いため起きる。直腸まで便がおりていない。女性や高齢者に多い。



2. 痙攣性便秘   大腸の過緊張

 神経の興奮によって腸管が緊張しすぎてしまい、便がうまく運ばれずウサギのフンのようなコロコロした便になるタイプ。
また便秘と下痢を繰り返すことも多い。ストレスや他の疾患が原因となっている場合がある。



3. 直腸性便秘   直腸に便が停滞

 腸まで便がおりているのに便意が起こらないために、直腸に便が停滞してしまうタイプ。
高齢者や寝たきりの人のほか、「便意」があるにも関わらず我慢する人に多い。



(2)器質性便秘

大腸の形の異常や、大腸がんなどの病気がもとで起こる便秘。

 たとえばお腹の手術のあとの腸の癒着や、腫瘍などによって腸管の中が狭くなった場合に起こる便秘。

器質性便秘の場合は、すみやかに医師の診察と治療を受ける必要があります。

 

便秘 解消法 まずは食事から

①.1日3食とる⇒【食事を抜くと便の材料不足に】

●「ご飯を食べると腸が動く」という神経反射があり、この反射は朝一番強く起こるということがわかっているので、特に朝食をしっかり食べることが大切

●脂肪の摂りすぎは腸内のビフィズス菌の減少につながるので控える


②.食物繊維をとる⇒【不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく】

不溶性食物繊維 玄米/大豆/かぶ/春菊など

水溶性食物繊維 りんご/海藻/大麦など

両方を含むもの 納豆/ごぼう/ジャガイモなど


③.水分を適度にとる

運動不足解消

排便は腸のぜん動運動だけではなく、腹筋も使って便を押し出すため便秘解消には腹筋を鍛えることも重要です。

腹式呼吸や毎日30分以上歩くのが効果的。

朝食後にトイレに行く

便意が無くても朝食後はトイレに行きましょう。

そして便意があったら我慢しないことが大切です。

 

便秘 治療薬 生活習慣を改善しても治らない場合、薬が必要になります。

下剤はその作用の仕方から便を水分で膨張させて腸に物理的な刺激を加える機械的下剤と腸を刺激してぜん動運動を亢進させる刺激性下剤の二つに分けられます。


※この表は下剤の作用を持つ薬の分類で、便秘薬としては処方されないものもあります。
※医療機関によっては使用していない薬もあります。



便秘に悩んでいる方は多いと思います。一般的に女性に多いと言われていますが、妊娠後、病後、環境の変化など、その原因は様々です。

今回は便秘の解消法、治療薬について紹介します。

便秘のタイプ

(1)機能性便秘

1.弛緩性便秘 大腸の運動が低下
腸のぜん動運動が悪いため起きる。直腸まで便がおりていない。女性や高齢者に多い。

直腸まで便がおりていない腸のイラスト

 

2.痙攣性便秘 大腸の過緊張
神経の興奮によって腸管が緊張しすぎてしまい、便がうまく運ばれずウサギのフンのようなコロコロした便になるタイプ。
また便秘と下痢を繰り返すことも多い。ストレスや他の疾患が原因となっている場合がある。

コロコロした便になる腸のイラスト

 

3.直腸性便秘 直腸に便が停滞
腸まで便がおりているのに便意が起こらないために、直腸に便が停滞してしまうタイプ。
高齢者や寝たきりの人のほか、「便意」があるにも関わらず我慢する人に多い。
直腸に便が停滞している腸のイラスト

 

 

(2)器質性便秘

 

大腸の形の異常や、大腸がんなどの病気がもとで起こる便秘。
例えばお腹の手術のあとの腸の癒着や、腫瘍などによって腸管の中が狭くなった場合に起こる便秘。器質性便秘の場合は、

すみやかに医師の診察と治療を受ける必要があります。

腸管の中が狭くなった腸のイラスト

 

便秘解消法 ~ まずは食事から

  • 1日3食とる【食事を抜くと便の材料不足に】
    ●「ご飯を食べると腸が動く」という神経反射があり、この反射は朝一番強く起こるということがわかっているので、特に朝食をしっかり食べることが大切
    ●脂肪の摂りすぎは腸内のビフィズス菌の減少につながるので控える
  • 食物繊維をとる【不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく】
    ●不溶性食物繊維:玄米、大豆、かぶ、春菊など
    ●水溶性食物繊維:りんご、海藻、大麦など
    ●両方を含むもの:納豆、ごぼう、ジャガイモなど
  • 水分を適度にとる
    ●運動不足解消
    ●排便は腸のぜん動運動だけではなく、腹筋も使って便を押し出すため便秘解消には腹筋を鍛えることも重要です。
    ●腹式呼吸や毎日30分以上歩くのが効果的。
    ●朝食後にトイレに行く
    ●便意が無くても朝食後はトイレに行きましょう。
    ●そして便意があったら我慢しないことが大切です。

便秘 治療薬 ~ 生活習慣を改善しても治らない場合、薬が必要になります

  薬品名特徴
機械的下剤塩類下剤マグミット・酸化マグネシウム腸管に水分を引き寄せ便を柔らかくする
膨張性下剤ビーマスなど便を柔らかく膨張させて排便を促す
糖類下剤ラクツロース・マルツエキスなど浸透圧の作用で腸管内の水分が増え便を柔らかくする
刺激性下剤大腸刺激性センノシド・アローゼン・シンラック・テレミンソフト・グリセリン・浣腸・レシカルボンなど主に大腸を刺激して腸の運動を活発にする
浣腸や坐薬は直腸を刺激して排便を促す
その他自律神経作用薬

パントテン酸・トリメブチンなど

腸管に作用する神経に働いて、腸管の運動を調整する
整腸剤

ミヤBM・ラックビー微粒Nなど

腸内細菌を補い腸内の環境を整える
腸管運動促進

モサブリド・イトブリドなど

下剤ではないが腸の運動を促進するため排便を促す

 

※この表は下剤の作用を持つ薬の分類で、便秘薬としては処方されないものもあります。
※医療機関によっては使用していない薬もあります。

毎日排便がないと便秘なのですか?

便秘とは「3日以上排便が無く、お腹が痛い時」。
つまり、2~3日に一度排便があれば便秘ではありません。


高齢になると便秘に悩む人も増えますが、本当は便秘でない人も多いと考えられます。
市販されている便秘薬には大腸を刺激する成分が含まれているものが多く、特にセンナが主成分のものは長期に使い続けると大腸黒皮症(害はないが腸の粘膜細胞が死んで蓄積され黒ずむ)になってしまったり、薬が効きにくくなるおそれがあります。「毎日出さなきゃ」と思い込みで下剤を飲み続けるのは間違っている場合があります。(ただし、毎日排便が必要な病気もあります。)
また、薬の中には消化管の運動を抑制して便秘を引き起こすものもあるので飲んでいる薬の種類が多い、生活習慣を見直しても治らないという場合はご相談ください。

(薬剤師 工藤 祐子)