アナフィラキシーとその対応

特集 No.138 2015年5月発行

アナフィラキシーって?

異物から体を守るための仕組みである「免疫」が過剰に働くことによって、かゆみやくしゃみ、炎症などの様々な症状が引き起こされる状態をアレルギーといいます。
アレルギーの中でも、アレルゲン(アレルギーの原因物質)に接触したり、体内に摂取した後、数分から数十分以内の短い時間に全身にあらわれる激しい急性のアレルギー反応がアナフィラキシーです。


原因

主な原因は食べ物がもっとも多く、続いて蜂などの昆虫、薬物となっています。また、原因の検査をしても特定できず、原因不明となる場合も少なくありません。


アナフィラキシーの主な症状

アナフィラキシーには様々な症状があります。
もっとも多いのはじん麻疹や発赤等の皮膚症状です。次に多いのが咳や呼吸困難等の呼吸器症状や、口の中や唇の腫れ、目のかゆみ等粘膜の症状です。
まれに、「アナフィラキシーショック」という、血圧が低下し意識障害などのショック症状を引き起こし、命にかかわる非常に危険な状態になってしまうことがあります。


アナフィラキシーの症状が起こった時の対処法

アナフィラキシー症状の重症度に応じた対応が必要です。
進行が早く危険な状態だと判断される時は、初期対応を行うとともに救急車を要請することが必要です。
以下にアナフィラキシーの初期対応を紹介します。


原因を取り除く

食物の場合は、口の中に残っていればすぐに出し、口の中を水でゆすぎます。身体に付着していたり、手で触ったりした場合は水で洗い流してください。
蜂に刺されて針が体の中に残っている場合は、可能であれば針を取り除いてください。
ただし、無理をすると毒そのものや毒針を身体に押しこむことになるので、取り除けない時は直ちに医療機関を受診してください。


急に動かさず安静な体勢にする

あお向けに寝かせ、足を高くして楽な姿勢にします。
嘔吐があった場合、顔を横に向けて、吐いたものを喉に詰まらせないようにしましょう。
症状の進行は非常に早いので、十分な観察が大切です。
また、いったん改善したあと、再度症状が出ることもあるので、最低1 時間は注意深く状態を見守り、その後もしばらくは注意が必要です。


アドレナリン自己注射薬を注射する

アドレナリン自己注射薬(エピペン®)が処方されている場合は、 重篤な症状(強い呼吸困難や繰り返す嘔吐、意識障害など)が一つでもあれば、速やかに注射します。
基本的には自分で注射しますが、本人が打てない場合は保護者や教職員、保育士、救急救命士が注射することができます。
ショック症状を一時的に緩和するための補助療法ですので、応急処置として使ったあとは一刻も早く病院を受診しましょう。


 

アナフィラキシーって?

異物から体を守るための仕組みである「免疫」が過剰に働くことによって、かゆみやくしゃみ、炎症などの様々な症状が引き起こされる状態をアレルギーといいます。
アレルギーの中でも、アレルゲン(アレルギーの原因物質)に接触したり、体内に摂取した後、数分から数十分以内の短い時間に全身にあらわれる激しい急性のアレルギー反応がアナフィラキシーです。

 

  • 原因

主な原因は食べ物がもっとも多く、続いて蜂などの昆虫、薬物となっています。また、原因の検査をしても特定できず、原因不明となる場合も少なくありません。

食べ物

小児に多いもの:卵、小麦、牛乳、魚卵など

成人に多いもの:ソバ、ピーナッツ、魚介類など

原因物質を食べたあと運動することで症状が誘発されるタイプもあります。

 昆虫

スズメバチやアシナガバチなど蜂に毒液によるアレルギー反応が代表的。
ダニやアリなどでも起きることがあります。

薬物抗生物質や抗てんかん薬、造影剤などその他、ゼラチンや卵・牛乳由来成分が入っている薬もあるので、食物アレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
天然ゴム(ラテックス)天然ゴム製品に触れることでアレルギーがおこる場合があります。
医療用手袋やカテーテルの他ゴム草履や風船等にも使われていることがあります。

 

アナフィラキシーの主な症状

アナフィラキシーには様々な症状があります。
もっとも多いのはじん麻疹や発赤等の皮膚症状です。次に多いのが咳や呼吸困難等の呼吸器症状や、口の中や唇の腫れ、目のかゆみ等粘膜の症状です。
まれに、「アナフィラキシーショック」という、血圧が低下し意識障害などのショック症状を引き起こし、命にかかわる非常に危険な状態になってしまうことがあります。

自覚症状周りからみてわかる症状
全身症状不安感・無力感冷や汗
循環器症状動機・胸が苦しくなる血圧低下、顔色や唇・爪の色が悪くなる
呼吸器症状鼻が詰まる 胸や喉がしめつけられる・呼吸困難くしゃみ・咳発作 呼吸音がゼーゼー・ヒューヒューする
粘膜・皮膚症状

皮膚のかゆみ、目や鼻のムズムズ感やかゆみ

じん麻疹・皮膚が赤くなる、まぶたや口の中の腫れ
神経症状唇や手足のしびれ感、耳鳴り・めまい、目の前が暗くなるけいれん、意識障害
消化器症状吐気や腹痛、口の中の違和感、便意や尿意おう吐や下痢、尿失禁

 

アナフィラキシーの症状が起こった時の対処法

アナフィラキシー症状の重症度に応じた対応が必要です。
進行が早く危険な状態だと判断される時は、初期対応を行うとともに救急車を要請することが必要です。
以下にアナフィラキシーの初期対応を紹介します。

 

  • 原因を取り除く

食物の場合は、口の中に残っていればすぐに出し、口の中を水でゆすぎます。身体に付着していたり、手で触ったりした場合は水で洗い流してください。蜂に刺されて針が体の中に残っている場合は、可能であれば針を取り除いてください。
ただし、無理をすると毒そのものや毒針を身体に押しこむことになるので、取り除けない時は直ちに医療機関を受診してください。

 

  • 急に動かさず安静な体勢にする

あお向けに寝かせ、足を高くして楽な姿勢にします。
嘔吐があった場合、顔を横に向けて、吐いたものを喉に詰まらせないようにしましょう。
症状の進行は非常に早いので、十分な観察が大切です。
また、いったん改善したあと、再度症状が出ることもあるので、最低1時間は注意深く状態を見守り、その後もしばらくは注意が必要です。

 

  • アドレナリン自己注射薬を注射する

アドレナリン自己注射薬(エピペン®)が処方されている場合は、 重篤な症状(強い呼吸困難や繰り返す嘔吐、意識障害など)が一つでもあれば、速やかに注射します。
基本的には自分で注射しますが、本人が打てない場合は保護者や教職員、保育士、救急救命士が注射することができます。
ショック症状を一時的に緩和するための補助療法ですので、応急処置として使ったあとは一刻も早く病院を受診しましょう。

アドレナリン自己注射薬を注射しているイラスト

 

アドレナリン自己注射薬(エピペン®)とは

エピペン®は、アナフィラキシーがあらわれたとき、医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐために使用する補助治療剤です。


注射針があらかじめセットされており、手順通りに打てば必要量の薬剤が出てくる仕組みです。

緊急時は服の上からでも打つことが出来ます。注射部位は太ももの前外側です。
アナフィラキシーを経験したことがある人、起こす危険性が高い人がおもな処方の対象となります。
あくまでも補助治療剤なので、アナフィラキシーを根本的に治療するものではありません。
また、専門の医師の診断と処方が必要なため、処方できる医療機関が限られていますので、希望する場合は医療機関にお問合せください。

(薬剤師 高田 亜希子)