子どもによる医薬品の誤飲事故に注意

特集 No.140 2015年9月発行

近頃、子どもが医薬品を誤飲するケースが大幅に増えています。1979年度以来、子どもによる誤飲事故のトップだったたばこを抜いて、2013年度には医薬品の誤飲事故がトップになりました。医薬品を誤飲すると、場合によっては入院を要するような重篤な健康被害を生じるおそれがあります。子どものいる御家庭で医薬品を保管する際の注意点についてお知らせします。


!医薬品を保管する際に注意すべきこと!

赤ちゃんのイラスト

5か月くらいになると、赤ちゃんは物をつかめるようになり、つかんだ物を何でも口の中に入れようとします。医薬品の誤飲事故を防ぐため、次のことに気を付けましょう

 

子どもの手の届かない、見えない所に保管しましょう

1メートル以上の高さのある場所や扉のある場所などに置いていても、子どもが踏み台などの足場を使ったり足場を持ってくるなどして取り出してしまうケースがあります。鍵のかかる場所に置く、取り出しにくい容器に入れるなど、複数の対策を講じましょう。


飲んだ後はそのままおきっぱなしにせず、すぐに安全な場所に片付けましょう

普段は子どもの手や目の届かない場所に保管していても、服用後に保管場所に戻し忘れたものを子どもが誤飲する事故がみられます。服用後はすぐに安全な場所に片付けましょう。また、子どもの興味をひかないよう、医薬品の出し入れや医薬品を飲む様子を子どもに見せないようにしましょう。

 

特にリスクの高い医薬品については、細心の注意を払いましょう

内服薬のイラスト

向精神薬(催眠鎮静剤、抗不安剤、精神系作用剤など)、血糖降下剤、気管支拡張剤、降圧剤、抗血栓薬は入院を要するような重篤な健康被害を生じるおそれがありますので、厳重に管理しましょう。

 

年齢や発達段階によって事故の特徴が変化します

子どもが成長するにつれて、起こりやすい事故の特徴が変化します。下表を参考に、子どもの年齢や発達段階に応じた管理を心掛けましょう。





タバコの誤飲が6ヵ月~1歳半頃に多くみられるのに対して、医薬品の誤飲事故を起こす年齢については、 特に自分でフタや包装を開けて薬を取り出せるようになる1~2歳頃にかけて多くみられます。誤飲の発生した時刻は、昼食や夕食の時間帯に高い傾向があります。家族が使用し、放置されていたものを飲んだり、家族が口にしたのをまねて飲むことが多いようです。
また医薬品の誤飲事故は、保護者が薬をテーブルや棚の上に放置したり、保管を適切に行っていなかった場合など、 目を離した隙に多く発生しています。さらに、錠剤をお菓子と間違えて誤飲した事例や甘い味つけがされている医薬品を一度に多量に誤飲した事例も報告されているので十分気をつけましょう。

医薬品を誤飲した時どうすればいいですか?

万が一、子どもが医薬品を誤飲した場合は、子どもの状態や薬の名称、飲んだ量を確認した上で、直ちに専門の相談機関に連絡し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。主な相談機関について紹介します。

 

●小児救急電話相談
休日、夜間の子どもの急な病気への適切な対処の仕方や、受診する病院等について、

小児科医師や看護師のアドバイスを受けることができます。

 

【連絡先】#8000番をプッシュすると、お住まいの都道府県の相談窓口に自動転送されます。

(通話料は相談者負担)ご家庭のプッシュ回線及び携帯電話からご利用いただけます。
 厚生労働省ウェブサイト

【北海道の直通相談窓口】北海道保健福祉部地域推進局地域医療課
TEL:011-232-1599 相談時間:19:00~23:00(365日)
 
●公益財団法人日本中毒情報センター中毒110番
医薬品、化学物質(たばこ、家庭用品など)、動植物の毒などによる中毒事故への対処について、

薬剤師等のアドバイスを受けることができます。

 

【連絡先】(通話料は相談者負担)
 大阪:072-727-2499(24時間対応)
 つくば:029-852-9999(9~21時対応)
 日本中毒情報センターウェブサイト

(薬剤師 洞 赳瑠)