知って得する健診活用術

特集 No.141 2015年11月発行

知って得する健診活用術

 

年に一回の健康診断(:以下 健診)をみなさんは必ず受けていますか?みなさんの身体は毎日頑張って活動しています。そんな身体の状態を年に一回チェックするのが健診の役割です。


健康診断の目的

健診の大切な役割(目的)は症状の無い段階で異常を発見し、病気が起こるのを予防したり、隠れた病気を早期に発見したりすることです。健診は受けただけで終わりにしては意味がありません。
早期には症状が無く、症状が現れた時にはすでに進行しているという病気は少なくありません。
自分自身の健康状態を継続的に把握し生活習慣の改善に活かすことが健康診断の目的です。



糖尿病は早期には症状がありません。症状から病気を早期に発見するのは難しいので、定期的な健康診断で血糖値の変化などの異常をとらえる必要があります。


健康診断とは

法律で実施が義務付けられているものと、任意で行うものに分類できます。前者の代表は、40~74歳の公的医療保険加入者を対象とする特定健診(特定健康診査)をはじめ、学校健診、職場健診などがあります。任意で行う健康診断としては、人間ドックなどがあげられます。
一般的に職場や自治体で行われている健康診断には次のような検査項目があります。



 

このほかにも、便の検査、胸部や胃のエックス線検査、視力検査や聴力検査が行われる事もあります。


「健康診断」活用術

1.検査数値の経年変化を見る  
年に一度は健診を受け、各検査項目の数値が過去からどのように推移しているかをチェックして、自分のからだの変化を確認しましょう。また健診結果はファイルに綴じるなどして保管しておきましょう。

2.動脈硬化リスクをチェック  
検査項目 1 つずつ見るだけでなく、複合的に検査項目の結果をみて、肥満・高血圧・脂質異常・高血糖などの動脈硬化リスクが重複していないかもチェックしましょう。

3.検査数値の原因を自分なりに振り返る  
検査結果がよかった人も悪かった人も、なぜよかったのか、なぜ悪かったのかの原因を自分の生活習慣から見つけましょう。悪かった人はそれを改善し、よかった人はそれを継続するよう心がけましょう。

4.生活習慣の改善成果をみる目安にもなります  
これまでの努力の効果を確認し、あらためて医師や保健師等に相談するきっかけになります。

5.「早期発見、早期治療」のチャンス!  
要精査、要治療と診断された方は、なるべく早く医療機関へ受診しましょう。


特定健診の主な検査項目とその結果の見方は、お手持ちの検査表をご覧ください。(検査項目・基準値は検査機関や検査方法などにより異なることがあります)


平常通りの生活をしつつ、健康診断を受け、心配なことがあれば迷わず医師に相談を!

不安ながらも病院へ行く人のイラスト

健康診断直前だけ極端に節制し、それが終わったら、暴飲暴食、というのはもちろんよろしくありません。
平常通りの生活をしつつ、定期的に健康診断を正しく受けること。これが、健康診断を効果的・効率的に受けるためのポイントです。
その結果、気になる数値、気になる症状、心配事がある場合は、医師の診察を受けましょう。過去の検査結果も持参するほうがいいでしょう。
心配なことがあれば、まずはかかりつけの病院(内科)を受診するようにしましょう。


(薬剤師 広奥 智恵)

 

 

年に一回の健康診断(:以下健診)をみなさんは必ず受けていますか?みなさんの身体は毎日頑張って活動しています。そんな身体の状態を年に一回チェックするのが健診の役割です。


健康診断の目的

健診の大切な役割(目的)は症状の無い段階で異常を発見し、病気が起こるのを予防したり、隠れた病気を早期に発見したりすることです。健診は受けただけで終わりにしては意味がありません。
早期には症状が無く、症状が現れた時にはすでに進行しているという病気は少なくありません。
自分自身の健康状態を継続的に把握し生活習慣の改善に活かすことが健康診断の目的です。


健康診断が重要な理由は動脈硬化が徐々に悪化すると神経障害・網膜症・腎機能低下になる可能性があるからです


糖尿病は早期には症状がありません。症状から病気を早期に発見するのは難しいので、定期的な健康診断で血糖値の変化などの異常をとらえる必要があります。


健康診断とは

法律で実施が義務付けられているものと、任意で行うものに分類できます。前者の代表は、40~74歳の公的医療保険加入者を対象とする特定健診(特定健康診査)をはじめ、学校健診、職場健診などがあります。任意で行う健康診断としては、人間ドックなどがあげられます。
一般的に職場や自治体で行われている健康診断には次のような検査項目があります。

 

  • 問診
    健康状態や病歴、既往歴などを聞きます。
  • 身体計測
    身長・体重をはかり肥満度を調べます。肥満の場合は高血圧・糖尿病・動脈硬化などの生活習慣病の温床となるため適正体重に近づけることが大切です。
  • 理学的検査
    医師が視診・触診・聴診・打診をおこなって身体の状態を外からさぐります。
  • 血圧測定
  • 尿検査
    尿中の糖やタンパク質などを検査します。
  • 血液検査
    血液中の各成分量を調べます。その成分の量から身体のどこに以上があるのかがわかります。
  • 心電図
    不整脈、狭心症、心筋梗塞などの発見には欠かせません。 

 

このほかにも、便の検査、胸部や胃のエックス線検査、視力検査や聴力検査が行われることもあります。


「健康診断」活用術

 

  • 検査数値の経年変化を見る  
    年に一度は健診を受け、各検査項目の数値が過去からどのように推移しているかをチェックして、自分のからだの変化を確認しましょう。また健診結果はファイルに綴じるなどして保管しておきましょう。
  • 動脈硬化リスクをチェック
    検査項目1つずつ見るだけでなく、複合的に検査項目の結果をみて、肥満・高血圧・脂質異常・高血糖などの動脈硬化リスクが重複していないかもチェックしましょう。
  • 検査数値の原因を自分なりに振り返る
    検査結果がよかった人も悪かった人も、なぜよかったのか、なぜ悪かったのかの原因を自分の生活習慣から見つけましょう。悪かった人はそれを改善し、よかった人はそれを継続するよう心がけましょう。
  • 生活習慣の改善成果をみる目安にもなります
    これまでの努力の効果を確認し、あらためて医師や保健師等に相談するきっかけになります。
  • 「早期発見、早期治療」のチャンス!  
    要精査、要治療と診断された方は、なるべく早く医療機関へ受診しましょう。

特定健診の主な検査項目とその結果の見方は、お手持ちの検査表をご覧ください。(検査項目・基準値は検査機関や検査方法などにより異なることがあります)


平常通りの生活をしつつ、健康診断を受け、心配なことがあれば迷わず医師に相談を!

不安ながらも病院へ行く人のイラスト

健康診断直前だけ極端に節制し、それが終わったら、暴飲暴食、というのはもちろんよろしくありません。
平常通りの生活をしつつ、定期的に健康診断を正しく受けること。これが、健康診断を効果的・効率的に受けるためのポイントです。
その結果、気になる数値、気になる症状、心配事がある場合は、医師の診察を受けましょう。過去の検査結果も持参するほうがいいでしょう。
心配なことがあれば、まずはかかりつけの病院(内科)を受診するようにしましょう。

 


(薬剤師 広奥 智恵)