過敏性腸症候群とは?

特集 No.77 2005年発行

過敏性腸症候群とは?
 いろいろ検査を受け、特に異常が見つからないにもかかわらず腹痛を伴った下痢や便秘を繰り返す状態をいいます。はっきりした原因はわかっていませんが、多くの場合、ストレスが関係していると考えられています。
特徴としては、20 代~ 40 代くらいの若い人、特に女性に多く見られます。

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過敏性腸症候群とは?
 自律神経の働きがストレスなどの影響で乱されると、下痢や便秘などの腸の運動異常や、お腹の痛みなどを起こします。

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診 断
1.腹痛やお腹が張るような感じ
2.下痢、便秘のいずれか
 または下痢と便秘が交互に来ることが1 ヶ月以上続く場合で、検査をしても何も異常が見つからなかった場合、この病気と診断されます。
症状とタイプ
 過敏性腸症候群は、症状によって3 つのタイプに分けることができます。
1.下痢型 腹痛を伴い、1 日3 回以上の下痢が続く
2.便秘型 腹痛を伴う便秘が続き、ウサギの糞のようなコロコロした便がでる
3.交代型 下痢と便秘の症状が数日おきに交互にでる
治 療
 過敏性腸症候群の治療には、薬物療法のほかに、生活習慣の改善があります。
生活習慣の改善
規則正しい食生活… 1 日3 食、なるべく同じ時間にとるようにしましょう。
毎朝、決まった時間にトイレに行く…便意がなくても、毎朝決まった時間にトイレに行くことで、徐々に排便のリズムが生まれ、腸が規則的に動くようになります。
暴飲暴食をさけ、胃腸に負担をかけないようにしましょう。

薬物療法
・腸の中の水分を調節する薬… ポリフル
・消化管の運動を改善する薬… ブチキノン
・お腹の痛み止め… チアパストン、ブチブロン
・整腸剤… ラックビー、ミヤBM
・下痢止め… ロペミン
・下剤… 酸化マグネシウム、ベンコール
 注)病院によっては使用していない薬もあります。
 過敏性腸症候群は、過度のストレスが原因の場合が多いので、ストレスをためないようにすることが一番です。ストレスが大きく関わっている場合、緊張をやわらげる薬や気持ちを落ちつける薬を使うこともありますが、大事なことは日常生活の中でその要因を見極め、出来るだけ取り除くことです。規則正しい生活を心がけ、胃腸に負担がかからないようにしましょう。また、運動を生活に取り入れるとストレス発散にもなります。この病気は、腸に炎症や潰瘍ができているわけではないので、定期的に診察を受けていればあまり心配しなくてもいいでしょう。
  薬剤師 片野 智

過敏性腸症候群と診断されたとき、 食事で気をつけなければならないことはありますか?

 下痢の場合、香辛料・アルコールなどは腸を刺激し、牛乳・乳製品は下痢を起こしやすいので控えるようにしましょう。便秘の場合は、水分と食物繊維をとるようにしましょう。
 
 水分の不足は便秘の原因のひとつです。また、食物繊維は便通をよくする働きがあります。
                                                薬剤師 片野 智