睡眠障害の対応と治療

特集 No.79 2005年発行

良い睡眠のために

  1.睡眠時間は人それぞれ
睡眠時間は季節で変化したり、短い睡眠で満足な人がいたりと色々で、歳をとると必要な睡眠時間は短くなる傾向があります。8時間睡眠にこだわる必要はありません。
  2.刺激物を避け、寝る前にリラックス
  就寝前4時間はお茶やコーヒーなどを飲まないようにしましょう。就寝前1時間の喫煙を避けることも効果があります。ぬるめの入浴・音楽や香り、ストレッチなどでリラックスするのも良いでしょう。
  3.時刻にこだわらない
  眠ろうとする意気込みが逆に頭をさえさせてしまいます。眠たくなってから床につき、同じ時刻に起床しましょう。眠りが浅いときはむしろ遅寝・早起きをしたほうが熟眠感を得られます。
  4.睡眠時無呼吸症候群など他の病気に要注意
  睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつきなどがあれば他の病気による事もあります。日中の眠気で仕事や学業などに影響がある場合は専門医へ相談しましょう。車の運転などにも注意しましょう。
  5.光の利用で良い睡眠
  朝起きたら、日光を取り入れ体内時計をスイッチオン。夜は照明を明るくしすぎないようにしましょう。
  6.規則正しい食事と運動
  体内リズムを整え、夜食は軽めにしましょう。運動習慣は熟眠を促進します。
  7.昼寝をするなら15時前の20~30分
  夕方以降の睡眠は夜の睡眠に悪影響をおよぼしますので控えましょう。
  8.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
  大量のアルコールは深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となります。
H13年度厚労省研究報告書「睡眠障害の対応と治療ガイドライン」より
不眠のタイプ
●入眠障害型
床についてもなかなか寝付けない
●熟眠障害型
眠りが浅くて、睡眠時間の割に熟眠感がない
●中途覚醒型
夜中に何度も目が覚め、その後眠れない
●早朝覚醒型
普段より早く目が覚めてしまい、それから眠れない
特集
睡眠薬の使い方
不眠のタイプにあった睡眠薬を選択
入眠障害型
→「寝つきを助ける」超短時間型・短時間型(アントマイリン・レドルパーなど)
熟眠障害型・中途覚醒型・早朝覚醒型
→「ぐっすり眠れる」中間型・長時間型(ベンザリン・エスタゾラムなど)
睡眠薬は少量から開始し、一定期間服用
一定期間服用することによって、睡眠と覚醒の正しいリズムを生み出します。その晩からぐっすり眠れる量ではなく、少量からはじめ、2~3週間かけて不眠を改善するようにします。
睡眠薬を処方されたら
  服用30分後には床について下さい。 特集
  お酒と一緒に服用しないで下さい。
  服用後は車の運転など危険な機械操作はしないで下さい。
  効果がなかったり、副作用があったときには速やかに主治医または薬剤師に申し出て下さい。
服用は医師の指示を守り自分の判断で増減したり、他の人とやりとりはしないで下さい。
  薬剤師 丸山 春恵

眠れるようになってきたので薬を減らしたいのですが、 どのように減らせばよいですか?

 
よく眠れるようになり、睡眠に対し自信がついてから徐々に薬の量を減らし、服用をやめていきます。薬の効果が強くなってきたり、症状が気にならなくなってきたら、主治医に伝えてください。

  • ● 超短時間型・短時間型の場合は徐々に量を減らしていきます。
     ※急にやめた場合は、かえって不眠が強まることがあります。このような時には中間型・長時間型に変更してから減量します。

  • ●中・長時間型の場合は、以下の方法によって減量します。
     1.飲む間隔を1 日おきにあける方法。
     2.1の方法と徐々に量を減らす方法を組み合わせる。

  十分眠れる様になれば服用の必要はありませんが、症状があまり改善していないのに、自分の勝手な判断で量を減らしたり、急にやめたりすると反対に不眠が悪化することがあります。
 以上の方法を参考にして主治医によく相談することをおすすめします。                                               薬剤師 丸山 春恵