突発性難聴

特集 No.81 2005年発行

突発性難聴とは?
 その名前の通り、ある日突然、耳の聞こえが悪くなる病気です。ほとんどが片側の耳だけに起こります。

〈原因〉
突発性難聴の原因は、今のところまだよく分かっていませんが、「内耳の血液循環障害」や「ウイルス感染による聴神経の炎症」、「ストレス」などが関係しているのではないかと考えられています。

〈症状〉
耳なり、めまいが難聴の前後、または同時に起こることが多いと言われています。また吐き気を伴うこともあります。他の神経症状(手や足の麻痺や意識障害など)がないことが特徴としてあげられます。
耳の構造
〈治療法〉
治療目的、分類
治療内容、薬剤
内耳循環障害を改善する カルナクリンなど
脳の代謝を良くする アデホスコーワ、エンセロンなど
末梢の神経を回復させるビタミン剤 メチコバールなど
血液内酸素濃度を上昇させる 高気圧酸素療法
ウイルス性の難聴も改善する ステロイド剤(プレドニゾロンなど)
血流を改善する 低分子デキストランの点滴
*病院によっては、使用していない薬もあります。
難聴の程度の分類
日常生活上での難聴のレベルによる分類とその聞こえ方の目安
聴力の程度
平均聴力レベル
聞き取りの不自由度
正常 25dB未満 ・普通の会話は不自由を感じない。
・声が小さいとき聞き取れないことがある。
軽度難聴 26~40dB ・30~40dB 普通の会話には不自由しない、ささやき声や小さな話声が聞き取りにくい。
軽中度難聴 41~55dB ・40~50dB 会議の場ではききとりが少し困難となる。一対一の会話には不自由しない。聞き違えが多くなる。
中等度難聴 56~70dB ・会議の場での聞き取りが困難になる。1mくらい離れた大きな声は聞こえる。
高度難聴 70~90dB ・70~80dB 40cm以上離れると会話が聞こえない。
・80~90dB 耳を近づけなければ会話が聞こえない。
重度難聴 91dB以上 ・耳元での大きな声も聞きづらい。
・日常の音声はほとんど聞こえない。
*難聴の分類には確定したものがなく、文献によって若干異なります。
 一般的には40dB以上の中等度難聴となると補聴器が必要とされています。しかし難聴の分類は色々あり、生活上聞こえが悪いと感じたら早めに受診しましょう。
  薬剤師 対馬 雄基

1)突発性難聴はどのような人に多いのですか?
2)この病気は治りますか?

1)
 一般には40 ~ 50 歳代に多く、男女差はありません。飲酒や喫煙は関係ないようです。おたふくかぜ、はしか、みずぼうそう、じんま疹などに過去にかかった人が突発性難聴の患者さんに多くみられます。

2)
 突発性難聴では治療開始が早いと改善しやすく、発症後2 週間以上経つと治療効果は低下し、1 ヶ月を過ぎると改善しにくくなります。異常を感じたら早めに受診しましょう。
                                               薬剤師 対馬 雄基