慢性副鼻腔炎

特集 No.85 2006年発行

慢性副鼻腔炎とは
 鼻には鼻腔と副鼻腔という二種類の空洞があります。慢性副鼻腔炎は副鼻腔の炎症が慢性化し、鼻汁や膿などがたまる病気で、一般的には「蓄膿症」と呼ばれています。
原 因
 カゼなどで鼻腔にウイルスや細菌が感染し、急性副鼻腔炎が起こります。治りきらなかったり、再発を繰り返すうちに慢性副鼻腔炎となります。さらに炎症が強くなるとコブ状のポリープ(鼻たけ)ができて症状は悪化します。
他にも、副鼻腔の形の異常、アレルギー性鼻炎などにも影響します。
症 状
 
 
鼻  汁: 膿が混じった粘り気のある鼻汁が出ます。また、のどに流れて引っかかったように感じることもあります。
鼻づまり: 粘膜が腫れて鼻がつまり、鼻呼吸がしにくくなります。
嗅覚障害: 鼻づまりにより、においがわかりにくくなります。
頭 重 感: 頭(または目の奥)が重たく感じることがあります。
治 療
 
薬物療法
  のみぐすり
 
マクロライド系抗生物質(クラリシッド、クラリス、エリスロシンなど)
少量を長期間服用することで、炎症を起こす物質を抑えると考えられています。
抗生物質の殺菌作用とは別の効果を期待した療法です。
粘液溶解薬(ムコダイン、アンキソールなど)、消炎酵素薬(エンピナースP、リチームなど)
副鼻腔の膿や鼻水の排出を促す作用があります。
抗アレルギー薬(アレルオフ、ニポラジン、ケトチロンなど)
鼻水や鼻づまりの症状を和らげます。
外用薬(点鼻薬)
   
副腎皮質ステロイド(ナナドラネーザル、フルナーゼなど)
鼻腔内にスプレーすることで炎症を和らげます。
血管収縮薬(プリビナなど)
鼻づまりの炎症を和らげるのに使用します。
抗アレルギー薬(トーワタールなど)
  病院によっては使用していない薬や、成分が同じでも名前が違う薬も掲載しておりますのでご注意下さい。
 
手術療法
  薬で治らない大きな鼻たけがある場合などに行われます。
最近では内視鏡を使った手術が行われ、入院期間も短くなっています。
鼻カゼが続くとき
 慢性副鼻腔炎はカゼの症状とよく似ています。
鼻カゼが続く場合には、悪化する前に耳鼻科で診てもらうことが大切です。
また、途中で治療を中止すると、逆に悪化し長引く原因になります。完治するまで根気よく治療しましょう。
  薬剤師 名達 陽一

鼻汁ってなに?

 鼻に入ってきたほこりなどを捕らえて、のどから胃へと排出するもので、常に鼻の粘膜から分泌されていますが、普段は気になることはありません。

 鼻汁の分泌が増えたり、粘り気が出ると、のどにひっかかるように感じられます。
                                                薬剤師 名達 陽一