腸内細菌について

特集 No.88 2007年発行

腸内細菌のいろいろ
   腸内細菌を大きく分けると、善玉菌、悪玉菌、日和(ひよりみ)菌の3つになります。
 
代表的な菌
体内への影響
善 玉 菌 ビフィズス菌
乳酸菌
納豆菌
・腸の働きを良くする
・免疫力を高める
・ビタミン、ホルモンの合成
・栄養分の分解、吸収を助ける
悪 玉 菌 ブドウ球菌
大腸菌
・発がん物質の生成
・便秘、下痢の原因になる ・免疫力の低下
日和見菌 連鎖球菌 ・善玉菌群、悪玉菌群どちらか優勢なほうに加担する
食事と腸内細菌のかかわり
 私たちが生きていく為には毎日食事という形で様々な栄養素、水分を摂ることが必要です。
ただ、炭水化物、たんぱく質、脂肪などの栄養素は、ブドウ糖やアミノ酸
などの細かい成分まで分解されていなければ、腸内から無駄なく吸収することができません。今まで食物の分解を行うのは、唾液や胃液等の「消化酵素」のみと考えられていましたが、腸内細菌(特に善玉菌)は、栄養成分が無駄なく吸収されるようにまで、細かく分解する手助けをしているといわれています。
 腸内細菌のバランスが悪く、善玉菌が少なかったり、うまくはたらいていないと、栄養成分を分解しきれず、たくさんの良い成分をそのまま糞便として送り出してしまうことになります。
腸内細菌のバランスが乱れると…
 善玉菌が少なくなったり、悪玉菌が増殖しすぎると、腸内細菌のバランスが崩れ、からだにとってさまざまな影響があります。
たとえば……
1.免疫力の低下により風邪をひきやすくなったり、さまざまな感染症にかかりやすくなる。
2.ビタミン、栄養素の吸収低下により肌荒れ・吹き出物・にきび等の肌トラブルが生じたり、疲れやすくなる。
3.腸の働きの低下により便秘、下痢をしやすくなる。

その他 脳卒中・ガン・高血圧・心臓病・大腸疾患・体臭など、影響は数え切れないほどあります。腸内細菌と私たちは共生していると言っても過言ではありません。
腸内細菌を整えるためには…
   善玉菌を増やし、有害物質をつくりだす悪玉菌を抑えて、腸内細菌のバランスを整えることにより、からだ全体のはたらきを正常化させることが大切です。
  1.乳酸菌を多く含む食物を積極的に摂りましょう。
2.規則正しい生活とバランスのよい食事をこころがけましょう。
3.日々の食事に善玉菌の好物である食物繊維を取り入れましょう。

※食物繊維は穀類、果物、野菜、海藻類などに多く含まれていて、そのはたらきは、
1.便通をよくする
2.コレステロールを吸着してその吸収を抑える
3.腸内で善玉菌の増殖を促進する
4.血糖の急激な上昇を防ぐ
…など多岐に渡ります。

  薬剤師 渡邊 大三

乳酸菌を多く含む食品には、どのようなものがありますか?

 昔からある発酵食品は、乳酸菌によって作られます。
 よく知られている発酵食品といえば、ヨーグルト、チーズ、漬物、味噌などがあります。
 これらの食品を毎日の食事で、バランス良く取り入れてみてはいかがでしょう。
                                                  薬剤師 四方 晴美