運動療法

特集 No.90 2007年発行

運動療法の効果
    高血圧
   運動をすると体内で一酸化窒素が発生します。一酸化窒素は血管をひろげて血圧をコントロールしています。つまり、運動により血管がひろがって血流がよくなり、血圧が下がります。動脈硬化も改善されます。
軽症高血圧(140~159/90~99mmHg)であれば,薬を使わずに、運動と食事療法だけで血圧をさげられることもあります。
早歩き毎日30 分により最大血圧は5mmHg 下がると予測されています。
   
    糖尿病
   運動により血液中のブドウ糖が使われ、血糖値が下がります。
体内の新陳代謝を活性させ、インスリンの作用を強くします。(インスリン抵抗性の改善)
筋肉を動かす事でエネルギーを消費させ、肥満を解消します。
一週間に500kcal の運動を行う毎に糖尿病発症は6 %低下することが報告されています。
食前の空腹時に運動すると、特に薬物治療をしている方は低血糖に陥る可能性があります。また、食後の高血糖を下げるためにも食後30 分以降の運動がよいです。
   
    高脂血症
   運動により中性脂肪を低下させ、善玉コレステロールを上昇させます。
運動を始めて最初にエネルギーとして消費されるのが筋肉細胞に蓄積されていたブドウ糖です。これが燃え始めて約20~40分以上経つと、今度は脂肪として蓄えられていた中性脂肪が消費され始めます。
どんな運動がよいか?
 ウォーキング・サイクリング・水泳などのように酸素を十分に取り込みながら全身を使って行う有酸素運動が有効です。
特にウォーキングは、日常生活にも取り入れやすく気軽に始められるのでおすすめです。
運動の強度は息がややはずむ程度で行いましょう。運動療法の効果が現れるのには数ヶ月かかります。週1日だけ長時間運動してもそれ程の効果は望めません。
1日に30分以上、週3日以上継続して行いましょう。

運動療法を行う時のポイント
 
無理をしないで徐々に行う
ストレッチをしてからはじめる
筋肉を伸ばして柔らかくしておくと、運動時のケガの予防になります。
体調や天候が悪いときにはお休みしましょう
仲間をつくる
一人で行うよりも仲間と一緒の方が楽しく無理なく続けられます。
 運動は適度な範囲に収める必要があります。過剰な運動は逆効果となるので注意が必要です。通院治療中の方は医師と相談してから行いましょう。
ウォーキングのポイント
 

  薬剤師 藤井 幸恵

簡単な筋トレの方法を教えて下さい。

図のような膝のばしの筋トレで太ももの前側の筋肉を鍛えられます。
   <ポイント>
筋トレを行うときは、血圧の上昇を防ぐため、呼吸を止めずに行います。
脚を片方ずつ行う運動で、同じ側の脚を連続して行うのがつらい場合は、左右交互に行います。
薬剤師 佐藤 栄吉