朝食の役割 〜食事と体内のリズム〜

コラム No.173 2021年3月発行

寒さが少しずつゆるみ、春の訪れを感じられるようになってきました。
忙しい毎日を過ごしていると、ついつい食事をおろそかにしてしまうことはありませんか。
これから新生活が始まる方も多いと思います。気持ちを新たに、ご自身の食生活を見直してみるのはいかがでしょう。


忙しい毎日の中で、朝の時間は貴重なものです。なるべく長く寝ていたい方、朝食を食べなくても1日2食で十分という方、色々な方がいらっしゃると思います。しかし、朝食を抜くと1日のリズムをつかさどる「体内時計」が狂い、健康に悪い影響を及ぼすといわれています。

「体内時計」は24時間より少し長い周期でリズムを刻んでおり、睡眠のリズムや体温、血圧などのコントロールをします。
人の体温は昼間の活動時間に上昇し、夜の休息時間には低下するというリズムを繰り返しています。
起床後、朝食を摂って体温を上げることで、体の様々な機能がリセットされ、1日24時間のリズムが整い、夜はぐっすりと眠ることが出来るようになるのです。


更に、食事を摂ることが、体温の上昇を維持することに繋がっています。
特に起床してから時間が経っていない午前中は、体温が下がってしまいがちです。
その状態で朝食を抜くと、体温が十分に上がっていない状態で活動することとなり、物事に集中できない、だるさやイライラを感じることにもつながってしまうのです。


また、朝食を抜くと血糖値も下がり気味になるので、体は下がった血糖値を補うため、空腹もあいまって昼食や夕食で必要以上の食事を摂ってしまいます。すると血糖値が急上昇し、インスリンが過剰に分泌され、糖は脂肪として取り込まれ体脂肪が増加、太る原因となります。

朝食を食べて体内時計のリズムを整え、心も体も健康的に、朝から充実した時間を過ごすことが出来るといいですね。

(事務 木村 紗菜)

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