コーヒーの健康効果

コラム No.179 2022年3月発行

コーヒーは嗜(し)好品として世界中で愛されており、中には毎日の暮らしに欠かせないという方もいるかもしれません。


コーヒーは「眠気覚まし」の目的で飲まれていた歴史がありますが、今ではそれ以外にも様々な効能がある事がわかってきています。


コーヒーの成分の中でもっとも有名なのはカフェインです。

眠気を覚ますだけでなく、脳を活性化させるため集中力アップの効果も期待できます。

またカフェインは基礎代謝を上げる効果もあり、運動をする20~30分前にコーヒーを飲むと、脂肪が燃焼しやすくなります。



さらにコーヒーには赤ワインと同じくらいのポリフェノールも含まれています。
ポリフェノールには抗酸化作用があり活性酸素を取り除いてくれるので、アンチエイジングに効果があります。

また胃酸の分泌を促進させ、消化を助ける働きがあります。

ただし食前に飲むと人によっては胃酸が増えて胃が荒れる原因になるので、胃の弱い方は注意して下さい。


コーヒーの苦味がちょっと苦手という人は、はちみつや牛乳などを混ぜると苦みが抑えられてまろやかになります。

その場合はカロリーが高くなってしまうので気をつけましょう。


たとえ健康に良いといっても飲みすぎはよくありません。

不眠や利尿作用による脱水症状、貧血、低カルシウム血症などになることがあります。

カフェインを摂りすぎると依存症や中毒を起こす場合もあるので、1日3~4杯(カフェインで400mg)までを目安にしましょう。


カフェインは胎児に影響を与える恐れがあるので、妊婦の方がコーヒーを飲む場合はカフェインレスをお勧めします。


また薬の中にはコーヒーとの飲み合わせが悪いものもあるので、薬を飲むときはコーヒーでは飲まずに水や白湯で飲んでください。


飲みすぎや飲む時間に気をつけながら、コーヒーを毎日の生活に上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

(薬剤師 片野 智)

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