新型タバコの害

特集 No.155 2018年3月発行

新型タバコとは

タバコの葉や香料の入った液体を加熱して霧状にして吸う新しいタイプのタバコです。体へのリスクが通常のタバコより少ないと言われているこ
とや、煙が少なく衣服に匂いがつきにくいことから徐々に使用者がふえてきています。しかし、実際のところ本当に害が少ないのでしょうか?

新型タバコの種類

電子タバコの仕組みはニコチンなどが入った液体が加熱されフィルターからニコチンなどが発生

電子タバコ(例:ベイプ)

特徴

液体を加熱して霧状になったものを吸引。

主な有害物質

ホルムアルデヒド

 


ヒーターで加熱するタイプの仕組みはタバコの葉を200から300℃で加熱しフィルターからタバコ成分を発生、エアロゾルで抽出するタイプは葉入りカプセルを30℃で加熱、タバコ成分が発生される

非燃焼・過熱式タバコ(例:アイコス、グロー)

特徴葉タバコを加熱することによりニコチン入りの霧を発生させて吸引。
主な有害物質ニコチン


新型タバコの誤解を広げないために、日本呼吸器学会が新型タバコについての見解を発表しました。その中で「新型タバコは、従来のタバコに比べ
てタールが削減されていますが、ニコチンやその他の有害物質を吸引する製品であり、新型タバコの使用は推奨できません。」と明言されています。

受動喫煙の怖さ

タバコで特に問題となるのは、喫煙者が吸い込む煙(主流煙)よりも、タバコの先から立ちのぼる煙(副流煙)です。タバコを吸っていない人が副流
煙を吸い込むことを受動喫煙と言います。従来の紙巻きたばこは、主流煙を1とした場合、副流煙にはニコチンが2.8倍、タールが3.4倍、一酸化
炭素が4.7倍も含まれます。(厚生労働省『喫煙と健康』第2版より)


新型タバコは、従来のタバコと比べると、煙が霧状で見えにくいため、周りの人も気づかずに副流煙を吸っているおそれがあります。目に見えにくいだけで、従来のタバコと同様に有害物質は含まれているので、健康を脅かす可能性は十分にあります。

禁煙しましょう!

タバコをやめる人のイラスト

従来の紙巻きタバコも新型タバコも、体に悪影響を与えるということは事実です。しかし、タバコには依存性物質が含まれているため一人で禁煙することは難しいと言われています。そこで、禁煙外来に足を運んでみてはどうでしょう?


禁煙外来では、医師があなたの喫煙歴をきちんと把握した上で、禁煙補助薬の処方や治療の経過を見守ってくれます。また、条件を満たせば健康保険を使って禁煙治療することができます。自己負担が3割の人は、使用する薬にもよりますが、約3ヶ月の治療スケジュールで1万3000円~2万円程度です。 

1日1箱吸う人の場合、3ヶ月分のタバコ代と比較すると、禁煙治療に支払う費用のほうが安くなります。

医師のサポートを受けながら禁煙を続けられて、自己負担も軽いのであれば、禁煙外来に行くメリットは大きいと言えます。

まずはお近くの医療機関で相談しましょう。禁煙しましょう!

受動喫煙防止のために空気清浄機を買いたいのですが、効果はありますか?

タバコの煙と空気清浄機のイラスト

空気清浄機で受動喫煙は防げません。
空気清浄機は、花粉やカビの胞子などの粒子、つまり「固体」を吸着して処理します。

しかし、タバコの有害物質は主に「気体」に含まれています。

よって、固体ではないため、空気清浄機のフィルターでは取ることができません。



(薬剤師 川合  華奈枝)