乾燥肌のケアについて - 保湿剤の使い方 -

特集 No.171 2020年11月発行

冬場は空気が乾燥し、それに伴ない皮膚も乾燥しやすくなる時期です。
皮膚が乾燥すると水分の蒸発や外からの刺激を防ぐ皮膚のバリア機能が低下して、外からの刺激に敏感になります。
ひどくなると衣服がこすれるなどの弱い刺激でもかゆみを感じるようになります。乾燥肌が原因のかゆみには保湿剤によるスキンケアが大切です。
今回は保湿剤の使い方を紹介します。

保湿剤の使い分け

保湿剤には軟膏、クリーム、ローションなどのタイプがあります。
軟膏はクリームに比べるとベタつきが強く使いにくく感じることがありますが、保湿力が高く、皮膚を保護する働きがあります。
クリームは伸びがよくベタつきにくく、水で簡単に洗い流せますが、汗でも流れてしまいやすいです。
ローションは非常に伸びがよくベタつきも少ないですが、ベタつきが少ない分、皮膚保護作用や保湿力は弱まります。
このような特徴を知って上手に使いましょう。

保湿剤の使用量の目安

保湿剤は塗る量が少ないと十分な効果が出ません。
およそ0.5gで成人の手のひら2枚分の面積に塗ることができます。


0.5g取るときの目安

  • チューブに入った軟膏・クリーム
    人差し指の先端から1つ目の関節まで出した量くらい。
  • 容器に入った軟膏・クリーム
    人差し指の先端から1つ目の関節の1/2の長さまですくった量くらい。
  • ローション
    1円玉大の量くらい。

保湿剤の塗り方

  • 1. 手をよく洗って清潔にし、保湿剤を手に取ります。
  • 2. 保湿剤を塗る場所に塗る範囲に合わせて数か所おきます。
  • 3. 手のひらで優しくていねいに塗り広げます。身体のしわにそってぬるとムラなく塗ることができます。
  • 4. 塗った部分が光って見える、またはティッシュペーパーが付く程度が塗る量の目安です。

日常生活で気をつけること

保湿剤によるスキンケアの他、部屋に加湿器を置いたり、濡れたタオルをつるすなどして、適度な湿度を保ちましょう。
また熱い湯に長時間つかると皮脂が抜けやすくなるので、入浴はぬるめの温度にしましょう。
衣類は刺激の少ない素材のものを選びましょう。
皮膚のかゆみが強い場合、掻いてしまうと皮膚を傷つけて皮膚トラブルの悪化を招きますので、できるだけ掻かないようにしましょう。
かゆみがひどくて我慢できないような場合は、皮膚科を受診して相談しましょう。

(薬剤師 石川 知樹)

保湿剤はいつ塗るのがいいの?

保湿剤は入浴後、5~10分以内に塗るのがオススメです。入浴で皮膚が吸収した水分に保湿剤でふたをするようなイメージです。
入浴後すぐに塗るのを忘れた場合でも、十分な効果がありますので、時間があるときに塗っていただいても大丈夫です。
ただし、医師からいつ塗るか指示があった場合はその指示通りに塗ってください。

肌が赤くガサガサで保湿剤を使ってみたがよくならない。どうしたらよい?

乾燥肌がひどくなると赤くガサガサしたり、皮膚がゴワゴワとしてかゆみがでてくるようなことがあります。
この場合は単なる乾燥肌ではなく、皮膚が炎症を起こした状態ですので、炎症を抑える作用の塗り薬などが必要になる場合があります。
保湿剤だけでは改善しにくいので、皮膚科を受診しましょう。

(薬剤師 石川 知樹)