腸活について

特集 No.173 2021年3月発行

腸活とは腸内細菌のバランスを整えることです。
腸内の細菌は働きによって善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌の3つに分けられます。
最も多く存在しているのは日和見菌です。
日和見菌は善玉菌、悪玉菌どちらか優勢な方の味方をするので善玉菌を増やすことが重要になってきます。

腸活のメリット

腸活のメリット

  • 快便
    腸の動きが改善される
  • 免疫力UP
    腸には免疫細胞がたくさん、腸の免疫機能が正常に
  • ダイエット効果
    善玉菌は代謝の手助けをしてくれる
  • 美容効果
    悪玉菌が多いと毒素が産生され肌荒れなどを起こす、善玉菌増加で美肌につながる
  • 動脈硬化予防
    代謝を上げ、コレステロールの蓄積を防ぐ
  • 精神面の健康
    腸と脳は互いに影響しあっている

腸内環境セルフチェック ~便の見た目~

腸内環境セルフチェック ~便の見た目~

黄土色〜茶色でバナナ状
柔らかく、水に浮く

コロコロ、

硬い黒っぽい色

形を保っていない液状
色は薄く黄色っぽい
黄土色〜茶色でバナナ状 柔らかく、水に浮く便理想的コロコロ、  硬い黒っぽい色の便水分不足、腸の動き悪い形を保っていない液状 色は薄く黄色っぽい便腸の動き過敏、腸液の分泌過剰


その他にもお腹の張りがあったり、おならや便の匂いがきついときは悪玉菌が増えている可能性があります。
食事の内容や使用している薬によっても便の色が変わることもありますので、何か気になることがあれば医師又は薬剤師にご相談ください。

腸内環境を整えるために

腸内環境を整えるために

食事

食事

プロバイオティクス+プレバイオティクス(手軽に普段の食事に追加できるすりごま、きなこ、カットわかめ、とろろ昆布、海苔、ドライフルーツなどの乾物もオススメ)
  • プロバイオティクス(乳酸菌など善玉菌そのもの)を含む食品やプレバイオティクス(善玉菌の餌となるもの)を含む食品を組み合わせて食べる。
  • 食事はバランスよく取り、いろいろな栄養を取り入れる。
  • 便が固くなりすぎないように水分も多く摂る。

運動

運動

  • のの字マッサージ

    上半身ひねり運動

    お腹をのの字で押している右の骨盤よりも上くらいの位置から優しくお腹を押す。
    「の」の字を書くように時計回りで順番に押していく。
    いすに座って上半身だけをひねる背もたれのある椅子に浅く座る。
    足の裏はしっかりと床につけて下半身は動かないようにする。
    振り向くように上半身をひねって椅子のせもたれを掴む。
    (ゆっくり左右交互に)勢いをつけてひねったり、無理にひねると体を痛めてしまうので注意。


生活習慣

生活習慣

休息も大事!(睡眠をしっかりとる・リラックスする時間をつくる・禁煙・禁酒をする)


今回ご紹介したものが腸活のすべてではありません。
また、全部をやらないといけないというわけでもないので、例えば、乳酸菌飲料を毎日のんでみる等、ストレスを感じない程度に続けられそうなものから取り組んでみてください。


(薬剤師 山田 和華)

便秘や下痢でも病院に行ってもいいの?

便秘や下痢でも病院に行ってもいいの?

ひどい便秘だと腸に便が詰まってしまい、腸を圧迫し炎症を起こしてしまうことがあります。強いお腹の張りや、吐き気があったり、おならが全く出ないようであればすぐに受診してください。
2~3日に1回排便があっても残便感があるときは大腸に何か問題がある可能性があるので受診や、定期的な検診をお勧めします。
1か月以上継続する下痢は病気が潜んでいる可能性があります。
下痢でも受診や定期的な検診をお勧めします。

(薬剤師 山田 和華)

※記載された情報は発行日時点の情報です。
ご覧になった時点と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。