2022年薬害根絶デーin札幌集会が開催されました

イベント 2022年9月26日 トピックス

 8月24日の「薬害根絶の日」に合わせて、札幌では8月20日(土)に街頭宣伝と交流集会が行われました。薬害エイズ、サリドマイド、B型肝炎などの被害者と支援者が薬害根絶を訴えました。札幌駅前で行われた街頭宣伝には、被害者と支援者合わせて15名ほどが参加し、小雨の中「薬害根絶うちわ」などが入った袋を300部配布して市民に訴えました。

 街頭宣伝後には、今年第23回目となる交流集会が開催されました。今回は、薬害オンブズパースン会議メンバーで江戸川大学教授の隈本邦彦先生による講演「前のめりの薬事行政がもたらすもの~ないがしろにされる医薬品安全対策~」が行われました。隈本先生は、元NHK報道局の記者で、現在は薬害オンブズパースン会議メンバーとして参議院厚生労働委員会にて参考人発言をされる等の活動をしておられます。日本の医薬品安全対策について、新型コロナワクチンの副反応報告が正しく評価されていないと思われる現状や、「観察研究」として新型コロナの治療に効果が確認されていない未承認薬が使用されている実態について、HPVワクチンの重篤副反応疑い報告が正しく集計されていない現状など、様々なデータを用いてわかりやすく説明いただきました。講演後はチャット機能を用いながら、参加者と質疑応答を行いとても好評でした。講演の後は、被害者や支援者からのリレートークが行われ、交流しました。B型肝炎の被害者の方からは、裁判の現状や長引く被害の実態などが訴えられました。HPVワクチン訴訟原告の方からは、道内在住原告の他に九州の原告の方からも、体調のコントロールが難しく定職につけないなど、辛い状況が続き先が見えない不安が訴えられました。訴訟の早期解決と被害者の生活支援などの救済が急がれます。サリドマイド被害者の方からは、年齢を重ねるにつれて起こるあらたな症状についての訴えなどがありました。ワクチントーク北海道からの活動報告も聞くことができました。

 集会には市議会議員や教員、薬局勤務者、一般市民の方など合わせて50名がオンラインで参加、配信会場では15名が参加し、合わせて65名の参加でした。静岡県で行われていた薬害被害者の声を聴く会からオンラインでの発言があるなど、遠方の方でも参加しやすい有意義な集会となりました。また、当日北海道新聞社が取材にきており8月23日朝刊に集会の様子が掲載されました。

 薬害根絶デーの活動は有志によるカンパでまかなわれており、引き続き多くの方からの支援が必要です。薬害がなくなる日を目指して引き続き支援活動に取り組みます。